海金剛 スーパーレイン


2020年2月20日(木)
まーしーと海金剛に行ってきました。

一体誰が名付けたのか、どこかエキゾチックな雰囲気が漂う「海金剛」という海岸の岩壁。
その名前のインパクトもさることながら、伊豆の青い海の中にドーンと岩壁が聳え立つ特異なビジュアルは、見る者の心を引きつける魅力があります。
僕の周りにも、いつか海金剛のスーパーレインを登りたくて、そのためにクラックの練習を続けているという人も居るぐらいですが、そんな魅惑の岩壁、憧れの海金剛・スーパーレインに、とうとうチャレンジするときがやってきました。

前日にまーしーと湯河原に行きましたが、湯河原でのクライミングが終わってから、さらに車で2時間ほど南の方へ移動し、伊豆半島の南西の果てにある松崎町へ。
道の駅で泊まって、早朝に雲見オートキャンプ場まで移動し、キャンプ場の駐車場から海金剛へ向けて出発。

キャンプ場から道路を少し歩いて、3本目の電柱が道の左側にあるところで、電柱の脇から踏み跡を辿ってアプローチします。



踏み跡を辿って30分ほど歩いていくと、ようやく海金剛が見えてきました。
道が結構分かりづらいですが、目印のピンクテープがかなりたくさん付いてます。



途中の懸垂下降ポイント。



懸垂下降を終えると、目の前に海金剛の左岩壁が見えます。
目当てのスーパーレインは中央稜を跨いだ向こう側の正面壁にあるので、登りやすいところを探して中央稜を乗っ越し、正面壁へ向かいます。



ブッシュの踏み跡を辿っていき、最初に見えるコーナーがスーパーレインということですが、いくら歩いてもそれらしいクラックが出てきません。
気が付いたら一番端っこまで歩いてしまい、戻りながらスーパーレインを探して歩き回り、駐車場を出てから2時間20分が経過した9時30分頃にようやくスーパーレインの取り付きを発見することができました。

中央稜を越えてブッシュに入ってすぐのところに分岐があったみたいで、その分岐を左側に進めばすぐにスーパーレインの取り付きだったようですが、分岐に気づかずスルーしてしまっていたようです。



1ピッチ目の5.7のクラックは僕がリード。



1ピッチ目は途中からクラックを離れてトラバースしますが、トラバースのところはプロテクションがとれなくて、カンテの向こう側がどうなってるかよく見えないので結構ドキドキしました。

カンテまでトラバースしてカンテから先を見たら残置のビレイ点が見えてホッと一安心。
ちなみに今回はビレイ点も残置は使わずにオールNPで登りました。



2ピッチ目はブッシュ歩きで、3ピッチ目はまーしーがリード。

3、4、5ピッチ目と5.10aのピッチが3ピッチ続き、この部分がスーパーレインのハイライトだそうです。

ただちょっとここでスーパーレインのルートからは外れてしまったようで、1本左のクラックを登ってしまいました。
本来のスーパーレインの3ピッチ目は写真の青ロープの右にあるクラックだったようですが、今回僕らが登ったクラックも5.10aぐらいのフィンガーで面白かったです。



3ピッチ目で結構左上する感じに登り、4ピッチ目はよく分からない簡単なところを登ったところで、スーパーレインのラインに復帰しました。
ここがスーパーレインの5ピッチ目で、このピッチには「先人クラック」という名前が付いているそうです。



5ピッチ目は僕がリード。
フィンガー〜ハンドのクラックで、かぶったところを越えるのが核心。
ジャミングはよく極まりますが、かぶっているところで次の手を探すのが疲れます。
ちょっと危ないところでしたが、思い切って登ったら無事に核心を越えることができて、オンサイト成功。



5ピッチ目をフォローで登るまーしー。
この壁は南向きで日が当たると暑いぐらいで、まーしーは半袖で登ってました。
海が透明ですごく綺麗です。



次のピッチは5.9のオフウィズス。
出だしの部分が意外に悪いですが、ここはまーしーが気合でオンサイト。
上部は左に抜けましたが、クラックから離れたところでちょっと空中に体を投げ出すようなところがあって、なんだか心のどこかがムズムズするような気持ち悪い感じでした。



そして最終ピッチの5.7は僕がリード。
5.7ということでナメてましたが、写真で僕が立っているところの下のクラックが意外とキビしかったです。
上に出てからも登るラインがよく分からず、正面の壁はプロテクションをとるのが難しそうだったので、右に回り込んでフェイスっぽいところを登りました。



最終ピッチをフォローで登るまーしー。



取り付きから4時間ちょっとで無事にトップアウトできました。
途中には歩きのピッチもありましたが、合計7ピッチもの登りを終えて頂上に立つのはとても良い気分です。



海の向こうに富士山が見えるのがなんか新鮮な感じがします。



後は取り付きに向けて懸垂下降開始。
この時点で14時ぐらいでしたが、雲見オートキャンプ場のオバちゃんから、16時までには戻ってくるように言われていたので、急いで下降します。



5ピッチ目の先人クラックのところから真っすぐ下降したら、本来の4ピッチ目にあたる綺麗なクラックが見えました。
このピッチはなかなか面白そうで、今回このピッチを登れなかったことは残念ですが、また次に来るときの楽しみにしておくことにします。



そしてこの中央のクラックが多分本来の3ピッチ目の5.10aのクラック。

一応今回僕らは「スーパーレイン」を登りに来たのだから、「スーパーレイン」のラインを外れてしまったことは間違ったことになるのかもしれませんが、それでも自分達の目で岩壁を見て、登れると思ったところを登って、オールNPで海金剛の頂上まで行けたのだから、これはこれで満足感はあります。

まぁそんなこんなで、色々ありましたが6回ぐらいの懸垂下降で取り付きまで降りて、取り付きに着いたのが15時22分。
そこからはキャンプ場の駐車場まで歩いて戻るだけですが、まーしーが「早く早く!走らないと16時までに間に合わない!」と言って急いで走って行くので、僕もがんばって追いかけましたが追いつくことができず、汗びっしょりになりながら道路まで戻ってきたところで、キャンプ場の方からまーしーが車に乗って来ました。
見るとまーしーはプールからあがったばかりのように汗ダラダラでしたが、きちんとオバちゃんとの約束を守って16時までに戻れたようで、まるでメロスのようにやり遂げた男の笑顔をしていました。
全く律儀な男です。


【今日の成果】
スーパーレイン(1ピッチ目)5.8OS(僕)
スーパーレイン(2ピッチ目)ブッシュ歩き
ルート名不明(3ピッチ目)体感5.10aOS(まーしー)
ルート名不明(4ピッチ目)階段状の登り
スーパーレイン(5ピッチ目)5.10aOS(僕)
スーパーレイン(6ピッチ目)5.9OS(まーしー)
スーパーレイン(7ピッチ目)5.7OS(僕)


今回のアプローチ


7:12 雲見オートキャンプ場
↓ 2時間21分
9:33〜9:41 スーパーレインの取り付き
↓ 4時間16分
13:57 トップアウト
↓ 1時間25分
15:22 下降終了
↓ 40分
16:02 雲見オートキャンプ場
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