中津川 大若沢・長滑沢


2019年7月8日(月)
7月の会山行で中津川の大若沢に沢登りに行ってきました。
沢登りは一昨年の会山行で行って以来、個人での山行では一度も行ってなかったので、実に2年ぶりの沢登りです。

道の駅みとみで宿泊して、翌朝に出発。
今年の梅雨は雨ばっかりの梅雨らしい梅雨ですが、久々に晴れて青空を見ることができました。
ちょうど会山行の日に晴れてくれて、とてもラッキーです。



道の駅みとみで見つけた、珍しいツバメの巣。
スズメバチの巣を再利用して巣にしているようですが、何世帯かのファミリーが入っている様子でした。



今回は4つの班に分かれて登ります。
大若沢には2つの班で入り、僕の班はリーダーのヒラさん、まっさん、NGTさん、僕の4人。
まっさんやNGTさんとは、今までジムや岩場でしか一緒になったことがなかったので、一緒に沢登りをするのがとても新鮮な感じでした。



勘兵衛の滝のところから入渓。
意外に釜が深く、いきなり腰まで漬かってびっくりしました。



続く4mの滝も左から簡単に登れます。



大きな釜のある3mぐらいの滝。
リーダーのヒラさんが右壁からへつって突破を試みます。



ヌメりがひどかったらしく、金たわしでスタンスを磨こうとするヒラさんと、足がつかなくなって困るまっさん。
流れが強くて正面突破は厳しかったようで、この滝は諦めて巻きました。



4mの不動滝に到着。

途中で後続の塩爺の班が追いついてきて合流しましたが、塩爺が不動滝を見て言いました。
「水量が多すぎて、とてもじゃないけど登れない。この滝でこれじゃあ、上の滝も登れなくて、みんな巻くしかない。今日はもう終わりにしよう。」

まだ始まったばかりだったし、いくつかの滝を越えてきて良い感じにテンションも上がってきていたので、え?もう終わり?マジで?という感じでした。



このまま引き返すのもなんなので、とりあえず不動滝とその先のゴルジュを巻いて、魚留ノ滝まで見に行くことにしました。

不動滝の手前から左岸の斜面を登っていくと、沢に並走している遊歩道があるので、遊歩道を使って大きく巻きます。
遊歩道からは不動滝の先のゴルジュが見下ろせましたが、轟々と凄まじい勢いで水が流れていて、とても中に入っていける感じではありませんでした。



遊歩道が沢に降りるところからまた沢に入り、水の中を歩きます。



この辺りは結構流れが強くて大変でした。
流れが狭くなっているところは驚くほど勢いが強く、底に足をつこうと思って足を入れると、下につく前に流されてしまいます。



魚留ノ滝に到着。
塩爺たちの班はここで終了して引き返します。

僕らも一緒になって少し引き返しましたが、せっかくなので長滑沢の大滝を見に行こうとヒラさんが言うので、さらに先に登ることにしました。



そんなわけで、長滑沢に入って登り続けます。
もう滝らしい滝はなく、苔むしたゴーロ帯をひたすら歩いていきます。



登り応えという意味ではちょっと物足りないけど、明るくて綺麗な良い沢です。



やがて前方に巨大な滝が見えてきました。
これが長滑沢の大滝(20m)です。

とても迫力のある見事な滝で、僕の後ろを歩いていたまっさんを振り返ってみたら、すっかり滝に見とれていて、人目も憚らずにニタニタとだらしない笑みを浮かべていました。
今までまっさんとはフリーしか一緒に行ってなかったので、いつも緊張した表情でガチガチになって登っているところしか見てませんでしたが、沢登りのときのまっさんは岩場とはまるで違います。
機敏な動きで積極的にガンガン前に出ていく姿は、まさに水を得た魚のようでした。



大滝を見て、さぁ帰ろうかということになりましたが、そのまま沢を下降するのではなく、地図読みの練習も兼ねて、近くの小ピークに上がって尾根を降りることにしました。
大滝を巻いてさらにしばらく沢沿いに登り、右手に見えてくるルンゼ状のところを上がるのがよさそうだということで、もうしばらく沢を登ります。
(赤線が予定の下降ルート)



ここにきてなかなか登り応えのある滝が登場。
この滝も意外と釜が深く、写真のまっさんは水中のスタンスに立っていますが、踏み外すと全身漬かるぐらいの深さがあります。



同じ滝を上から見たところ。
ここまで僕が写っている写真がありませんでしたが、奥の青いのが僕です。

結局この滝が今日の最後の滝になりましたが、最後にちょっとシャワークライミングができて楽しかったです。



予定では適当なところで右手のピークに上がるはずでしたが、ここまで来たらもう稜線も近そうだし、やっぱり稜線まで上がろうかという話になり、そのまま稜線まで詰め上げることにしました。



沢が涸れてから1時間20分ほど歩いて、ようやく稜線に出ました。
稜線に出る手前で傾斜がかなり急になり、グズグズの土の急斜面で、足元がいきなり崩れたり、手がかりの木が心もとなかったりして、この日一番緊張したところでした。
土の急斜面を登るのに、持ってきていたハンマーのピックがすごく役に立って、結局ハンマーとしてはこの日は一度も使いませんでしたが、ハンマーは絶対持ってこなきゃダメだと思いました。

後は尾根伝いに歩いて降りるだけです。



ギンリョウソウがたくさん生えていて、真っ白で綺麗でした。



シャクナゲ尾根を歩いて、小若沢の頭というピークに到着。
ここから左に曲がってタツノト尾根という尾根を下っていきます。

踏み跡はけっこうしっかりしていましたが、尾根が分かれるところが分かりづらく、迷いそうなポイントではヒラさんとまっさんがきちんと読図をして下る方向を確認して、僕とNGTさんはその様子を見て勉強しながら後をついていきました。



そして下り始めてから2時間ちょっとで無事に下山完了。

今日は当初の予定からはどんどん変わっていって、最初に期待していたような滝の登攀を楽しむ沢登りはできませんでしたが、沢は綺麗だったし滝も凄かったし、ちゃんと稜線まで登って帰ってくることもできて、それなりに充実した一日でした。


今回のルート


7:26 勘兵衛の滝
↓ 24分
7:50 不動滝
↓ 1時間
8:50〜9:06 魚留ノ滝
↓ 48分
9:54 長滑沢の大滝
↓ 1時間51分
11:45〜12:07 シャクナゲ尾根
↓ 41分
12:48 小若沢の頭
↓ 1時間38分
14:26 学習の森 大若沢休憩所


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