前穂高岳~北穂高岳


2016年10月3日(月)~10月5日(水)
今まで、泊まりで山に行くときはいつも1泊2日でしたが、
今回は初めて2泊3日の山行にチャレンジします。

1泊2日の行程では行けなかった山に行けるので、
ずっと行きたいと思っていた穂高に行くことにしました。

穂高の中でも西穂には登ったことがあるので、
まだ登っていない前穂・奥穂・北穂を一気に縦走したいと思い、
重太郎新道を登って前穂に登り、奥穂を通って北穂から涸沢に降りるルートで行くことに決定。

今まで北アルプスに行くときは、
1日目の行動時間を長くする為に夜行バスで行くことが多かったのですが、
夜行バスは何回乗っても全く眠れなくて、いつも寝不足で登ることになって辛い思いをしてきたので、
今回は体調の維持を優先して朝出発のバスで行きます。

昼の12時頃に上高地のバスターミナルに到着すると、ザーザー降りの雨。
スタートから上下のレインウェアを着込んで、岳沢登山道を登り始めます。




岳沢小屋までの登山道は、まだ樹林帯の普通の登山道。
途中でちょっと開けた場所があり、晴れていれば景色が良さそうでしたが、今日は真っ白で何も見えず。
風穴から冷たい風が吹き出してくる天然クーラーというスポットもありましたが、何しろ雨なのでクーラーどころではなく、スルーしました。

そんなこんなで、1日目のゴールの岳沢小屋に到着して、テントを設営。
カメラのSDカードのトラブルがあって、1日目の小屋までの写真を消失してしまいました。




5月の八ヶ岳のときも、1日目に雨降りで濡れた衣類の処理に困ったので、
今回は物干し用に細引きを持ってきました。
これで乾くわけでもありませんが、濡れたものをそのまま置いておくよりは気分的にかなりマシです。




2日目の朝。
5時過ぎにテントを撤収しましたが、空が明るくなってくるのを待って、
5時45分頃に小屋を出発。
右下の赤い屋根が岳沢小屋です。




いよいよ重太郎新道の登りが始まります。
最初に出てくる岩場は上の方が狭く、僕の38リットルのザックでも少し引っかかりました。
もっと大きなザックだったら通過が大変だと思います。




重太郎新道を登っている間は、左側の方に西穂のギザギザの稜線がよく見えます。
真ん中に写っているピークが西穂かな~と思ってましたが、
真ん中のよりちょっと左のピークが西穂みたいです。




だんだん岩場だらけになってきます。




前穂の頂が見えてきました。
白く見える岩場が道のように山頂まで続いています。
この辺りからもうペンキの印が出てくるので、印を辿りながら登っていきます。




雷鳥広場というところに来ましたが、雷鳥は居ませんでした。
右の方に見えているのは明神岳です。




紀美子平に到着。
ここから前穂の山頂を往復します。
みんなここにザックを置いて行くみたいですが、
今回はサブザックを持ってきていなくて、貴重品を置いて行くのが心配になったので、テント泊装備を担いだまま登りました。




紀美子平は広々としていて、景色もよくて良い場所です。
西穂の向こうの岐阜県側の方は雲海が広がっていて、焼岳と西穂の間の鞍部のところから、
溢れ出るように雲が流れてきてました。




前穂への登りは、ここまでよりもさらに急な登りになっています。




この区間はコースタイムを10分オーバーして、ようやく山頂に到着。
他の人はみんな空身で来ていて、ザックを担いで来たことを少し後悔しました。




前穂の山頂まで来ると、奥穂よりも北の山も見えるようになります。
奥穂の奥に見えているのが涸沢岳、その奥が今日のゴール地点の北穂です。

奥穂と涸沢岳の間の鞍部には穂高岳山荘が建っています。
山小屋の立地ってびっくりするようなところが結構ありますが、
その中でもこの穂高岳山荘が一番すごいところに建っていると思います。




西穂と奥穂。




ひとしきり頂上で写真を撮った後は、また紀美子平まで降ります。
すぐそこに見えてはいますが、100メートルの岩場の降りはやっぱり大変です。
サブザックを持ってくれば良かったと思いました。




紀美子平に戻ってから、吊尾根を奥穂の方へ進みます。
少し岩場はありますが、最低コルの辺りまではトラバースする道なのでスイスイ歩けます。




最低コルから前穂方面を振り返ったところ。
このトラバース道は岩を削って作ったみたいになってて、
作るのはさぞかし大変だったんだろうと思います。
先人たちの苦労に感謝して歩きます。




やがて吊尾根の稜線の反対側も見えるようになってきます。
カールの底にある涸沢ヒュッテまでよく見えます。




奥穂への登りも、山頂が近くなるにつれて険しくなっていきます。
真ん中のちょっと左上のところに先行者が見えます。




ジャンダルムも見えてきました。
山頂に誰か立っているみたいです。
今回はジャンダルムは通りませんが、いつかは登ってみたいです。




そしてついに奥穂の山頂に到着。
ここだけはすごく人が多くて、みんな交代で山頂に立って記念撮影をしてたので、
僕も近くに居た人にお願いして写真を撮ってもらいました。



10/4 奥穂高 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
前回の仙丈ヶ岳で撮った360度写真がおもしろかったので、
今回もTHETA Sをレンタルしてみました。
ちょうどここに来て青空が広がって、最高のタイミングです。




奥穂の頂を越えて、次の涸沢岳を目指します。
間の鞍部にある穂高岳山荘の赤い屋根が見えてきました。




穂高岳山荘の手前まで来ました。
ちょうど小屋に降りるところが、かなりの絶壁になっています。




降りた壁を下から見たところ。
暗くてよく見えませんが、ハシゴや鎖がたくさんあるのでまぁ普通に通れます。




穂高岳山荘から涸沢ヒュッテまでは、何も遮るものがない斜面になってます。
積雪期はここを登るのが一般的みたいですが、降りはソリでも使えばすごいスピードで降りれそうです。




昼ごはんは行動食で済ます予定でしたが、飽きてきたので小屋でカレーを注文。
美味でした。

ここからの予定は、涸沢岳を経由して北穂に登り、北穂高小屋のテント場で幕営するつもりでしたが、
実はここまでの行程で結構な疲労を感じており、
このまま進むか、ここで幕営して明日ザイテングラートを下って下山するか悩みました。

涸沢岳~北穂の間はこの辺りでも屈指の難ルートと聞いていたので、
あんまり疲れた状態で行くのも危ないかとも思いましたが、何せ時刻はまだ12時半。
行動終了するには早すぎる時間だろうという思いもあったのと、
天気は全く問題なさそうだし、危ないところはゆっくり行けば大丈夫だろうと思い、
結局そのまま進むことにしました。




そんなわけでサクッと涸沢岳に登頂。
ここだけは他のピークと違って、岩場もなくて簡単に登れます。

写真が少し右に寄っているのは、山頂標識のすぐ左にオバちゃんが座っていて、
「私が入らないように撮ってよね。」と言われたからです。
本当はどいてほしかったけど、そうは言えませんでした。




そしていよいよ問題の涸沢岳からの下り。
写真はもう下った後の部分を下から撮ったものですが、
足場がないところは岩に穴を開けて足場を打ち込んであるので、
その足場を使えば問題なく下りられます。




鎖場の下りが長くて、下が見えません。




別の鎖場ですが、ここも同じような感じです。
足場はちゃんとあるので、落ち着いて下りれば問題ないですが、
高度感があるので、高いところが怖い人は辛いかもしれません。



僕が下りてきたところを、途中ですれ違ったカップルが登っていきます。
人が登っているところを見ると、なんかすごいところに見えます。



ちなみにこの辺りから前穂の北尾根がよく見えるようになってきました。
前穂の北尾根は一般道ではありませんが、あそこもいつかは登ってみたいところです。




また別のパーティが、僕が下ったところを登っていきます。
ここを登っている姿は実にかっこいいですね。
今回は単独なので、僕自身の写真を撮れないのが残念です。




最低コルまで下り終えて、今度は北穂に向けての登りです。
登りもなかなか激しくて、こうして見るとペンキの印がすごいところについてます。




間違えそうなところには、これでもかってぐらい印をつけてくれているので、
ペンキをよく見てれば大丈夫です。

稜線の岐阜県側と涸沢側を行ったり来たりするのですが、
岐阜県側は服がバタバタとはためくぐらいの強風なのに、
涸沢側に行くと全くの無風で、シーンとしていました。




やっとの思いで北穂の山頂に到着。
北穂への登りに入った辺りからちょっと調子が悪く、手足に力が入らなくなってしまい、
何故か目も頭も痛くなってきて、あくびが止まらなくなりました。

原因はよく分かりませんが、多分寝不足と脱水だったんだと思います。
北穂高小屋について水を補充したら、朝の出発時から1リットルしか減っていませんでした。
岩稜に居るとザックの中の水筒を出すのが結構面倒で、水を飲む量が減ってしまうので、
今度こういうところに来るときはハイドレーションでも使ってみようかと思います。




北穂の山頂から見る槍ヶ岳。
ここからだと大キレットもよく見えますが、さすがにこの時間(16時)だと人の姿は見えません。




もう時間も遅いので、北穂高小屋のテラス席もすっかり片付けられてました。
もし仲間と穂高に来ることがあったら、ここに泊まってテラスでご飯でも食べてみたいです。




北穂高小屋のテント場はちょっと離れているので、10分ほど歩いていきます。
この日は他にテントの人は誰も居なかったので、
ご来光がよく見えて前穂北尾根も見える一番いい場所をゲットできました。

ものすごく眠かったので、夕飯を食べてすぐに就寝。
念のため目覚ましを4時にセットして眠りましたが、18時から4時まで爆睡でした。




3日目のご来光。




穂高連峰が朝日に照らされて、昨日歩いてきた稜線が一望できます。




穂高岳山荘はどこから見てもすごいです。




3日目の今日は降りるだけなので、まずはカールの底に見えている涸沢ヒュッテを目指して、
北穂の南稜を下ります。




つがいの雷鳥さんに遭遇しました。




1時間ほど下ったところ。
下から登ってくる人が見えてきました。
この辺りまではずっと岩場の連続でしたが、岩場もこの辺りで終わりです。




涸沢ヒュッテがだんだん近くなってきます。
今日のテントは30~40張りぐらいですかね。
こないだの土曜日は450張りはあったらしいです。




紅葉の見頃はちょっと過ぎてしまった感がありますが、それでも十分綺麗です。




涸沢からさらに下って、本谷橋まで来ました。




本谷橋を過ぎると、右側に屏風岩が見えてきます。
ここを登って上まで抜けたら楽しそうです。




本谷橋ぐらいまでは結構石の多い登山道ですが、
この辺りからは道もすっかり平らで、もう登山道という感じではなくなってきます。




横尾に到着。




横尾まで来ると自動販売機とかあって、水もいくらでも飲める感じになってきます。
小腹が空いたので、ここでラーメンを注文したのですが、
このラーメンがまた普通のラーメンですが、最高に美味しいです。

ここでラーメンのスープを全て飲み干したら、ガサガサだった唇が一瞬でプルプルになりました。




徳沢を通過。
ここのテント場は広い芝生で快適そうな感じでした。
ここで風呂にも入れるらしいです。




徳沢を過ぎてしばらく歩いていたら、反対側から猿が歩いてきました。
腰の辺りに何かくっついてます。




よく見たら小猿でした。




しばらく行くとまた別の猿が歩いてきました。
どうもこの辺りは猿が多いらしく、視界の中に大体3~4匹は猿が居ました。




猿達が河原の方に歩いていくので、ふと見てみると猿がすごく集まってます。




気になって見に行ってみたらノミを取り合ってました。




さらに歩いて明神に到着。
ここでアクエリアスのペットボトルを買って一気飲みしましたが、
結局この後昼ごはんを食べて帰りのバスに乗る直前までトイレに行くことはありませんでした。
やっぱり相当な脱水だったみたいです。次から気をつけようと思いました。




ようやく河童橋まで帰ってきました。




バスの時間まで間があったので、リゾート小梨でお風呂に入って、
河童橋の近くのお土産屋の2階で昼ごはんを食べて、無事に15時のバスに乗って帰りました。
今回、初めての穂高縦走をやり遂げたわけですが、本当に最高でした。
ジャンダルムや大キレットなど、行きたいところもまた増えてしまって困ったものです。

しかし今回は脱水で具合が悪くなったり、
持ってきた食料だけで食事を済ませるつもりだったのに山小屋で食事をしたり、
またしても反省の多い山行でした。
荷物の軽量化を考えすぎて、食料がいつも少し足りなくてひもじい思いをするので、
次回は食事の内容をちょっと変えてみようと思います。
今回は、山道具屋で売っている色んな種類の行動食を買って持っていってみましたが、
結構美味しくないやつも多くて、食が進みませんでした。



今回のルート

1日目
12:10 上高地バスターミナル

14:30 岳沢小屋

2日目
5:45 岳沢小屋

8:08 紀美子平

8:50~9:00 前穂高岳

9:30 紀美子平

11:15~11:30 奥穂高岳

12:00~12:30 穂高岳山荘

12:53 涸沢岳

16:04~16:15 北穂高岳

16:30 北穂高小屋のテント場

3日目
5:45 北穂高小屋のテント場

7:50~8:00 涸沢ヒュッテ

10:05~10:25 横尾

11:15 徳沢

12:10 明神

12:45~13:10 リゾート小梨で入浴

13:15 上高地バスターミナル